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日本と南北朝鮮の歴史をひも解くシリーズ

独立闘士10万人が獄苦をなめた
“西大門刑務所”に鳴り響いた独立宣言書

    ソン・ヨンチョル記者 ハンギョレ通信(韓国) 2018-03-01

独立系メディア E-wave Tokyo 2021年11月13日
 

文在寅大統領夫妻が1日午前、西大門刑務所歴史館で開かれた第99周年三・一節記念式に出席して国民儀礼を行なっている=大統領府写真記者団//ハンギョレ新聞社

 今年99周年を迎えた三・一節記念式は、初めてソウルの西大門(ソデムン)刑務所歴史館広場で開かれた。ここは柳寛順(ユ・グァンスン)烈士をはじめ多くの独立活動家が殉国したり獄苦をなめたところだ。

 1945年8月15日に解放をむかえるまで、10万人に達する独立活動家がここで苦難に会った。文在寅(ムン・ジェイン)大統領は「定形化された政府の枠組みから抜け出して、市民が参加して三・一運動の歴史的意味を共有する躍動感ある行事を準備しよう」として、西大門刑務所歴史館を記念式の場所に選んだという。

 文大統領とキム・ジョンスク女史はこの日午前9時40分、記念式が開かれるソウルの西大門刑務所歴史館に到着し、パク・ギョンモク西大門刑務所歴史館長の案内で独立活動家が収監された監房を見て回った。

 記念式は午前10時、文大統領夫妻が5人の独立有功者の子孫と共に式場に入り始まった。続いて「われわれはここにわが朝鮮国が独立国であること、朝鮮人が自主の民であることを宣言する」で始まる己未独立宣言書が朗読された。

 独立宣言書は、パク・ユチョル光復会長、独立運動家の子孫であるキム・セリン、カン・チュンマン学生、声優のカン・ギュリ氏、独立運動家の子孫のオ・ギヨン学生、安重根(アン・ジュングン)義士の独立闘争を描いたミュージカル『英雄』で安重根役を演じた俳優のアン・ジェウク氏が分担して朗読した。俳優のシン・ヒョンジュン氏が詩人の金素月(キム・ソウォル)氏の詩『招魂』を読み、奚琴演奏者のキム・ヨンソン、舞踊家のチョン・スヒョン、国楽家のワン・キチョル氏が追悼公演を行い、独立運動家の御霊を慰労した。


1日午前、西大門刑務所歴史館で開かれた第99周年三・一節記念式に参加した文在寅大統領夫妻が記念式後に参席者と共に太極旗を持ち行進している=大統領府写真記者団//ハンギョレ新聞社


1日午前、西大門刑務所歴史館で開かれた第99周年三・一節記念式に参加した文在寅大統領夫妻が記念式後に参席者と共に太極旗を持ち行進している=大統領府写真記者団//ハンギョレ新聞社

 文大統領は独立運動当時に使われた6種類の太極旗を持ち、両側に並んだ国防部儀仗隊の前で故チョ・ヤンウォン先生(建国勲章愛国章)、故イ・ヨングク先生(建国勲章民族愛章)、故チ・グァンホ先生(建国勲章民族愛章)、故イ・グンハ先生(建国褒章)、故キム・ユングク先生(大統領表彰)など独立活動家5人の子孫に勲・褒章と表彰を授与した。

 記念式を終えた文大統領は、黒のトゥルマギ(韓国式外套)に着替え、子どもたちと大型太極旗を広げて持った。彼らは西大門刑務所歴史館から独立門前までの400メートル余りを行進した。

 柳寛順烈士と白凡・金九(キム・グ)、島山・安昌浩(アン・チャンホ)先生など独立運動家の肖像と「自主独立」 「愛国」 「平和正義」 「独立万歳」などの字句が書かれた挽章が後に続いた。

 独立門の前に立ち止まった文大統領一行は、イム・スクチャ三・一女性同志会長の発声で万歳三唱をした。文大統領は歌手クライングナッツが「独立軍歌」公演をする中で太極旗を持った子どもや市民と握手をしながら行事場所を後にした。